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建築的腹八分目の勧め

空間が快適になると幸せな気分になります。ところが快適過ぎると今度は幸福感が無くなっていきます。

夏の暑い日汗を流しながら歩いているとかき氷の看板が目に入りかき氷屋に入ったとします。かき氷屋さんは暑がっているお客さんのためにクーラーで部屋をガンガンに冷やしています。お客さんは入った瞬間快適です。しかしもう、かき氷は食べたくはない。あったかいうどんを食べたくなってしまうのです。うどんだって寒い冬フーフー言いながら食べるからおいしいのであって、ここで食べるうどんは普通なのです。
なんでもやり過ぎるとよくないのです。

自分で見ているきれいな手も虫眼鏡でよく見るとだんだん不潔に思えてきます。 顕微鏡なんかで見たらもう大変です。ばい菌だらけの手でパンをちぎって食べていた事を想像し、次からは手を洗わなければパンさえ食べれなくなってしまいます。 食事もいつまでもとらないでいると栄養失調になって死んでしまいますが、、取り過ぎても今度は、肥満、糖尿病、痛風などいろいろの病気の引き金になってしまいます。何でも過ぎるとよくないという事です。

さて建築の話です。
最近の住宅建築ではオール電化やエコ住宅、省エネ住宅など様々な取り組みがされています。もちろんどれもが重要な事を含んでいます。がやり過ぎはやはりよくない。よく省エネという観点から説明がされるのですが、そもそも省エネには忍耐が必要なのです。暑いのを我慢するからかき氷がうまい。運動をするから健康になる。健康クラブや、健康食品に頼る前に少しつらいが運動をする。これを楽に、楽にしようとすると結局楽にはならないのです。エアコンを利かせようと計算をすると、壁ばかりの部屋になる。窓は効率が悪い。換気扇の効率を上げようとすると部屋を密封しなければならない。隙間風は許されない。とこうなるわけです。私の家は開放的で窓ばかりで冬はとても寒い。1年目の冬はさすがにキツカッタ。しかし2年目ともなると体が俄然強くなる。まわりの人には後藤さんは寒さに2周り強いとよく言われます。今でも真冬の何日かは少しは寒いが少しばかり厚着をし温かいものを食べると、冬の幸せが感じられます。本当です。そして春になり、花が咲き始めたころ我が家の楽園が始まるのです。窓をいっせいにあけ、部屋の内と外をつなげます。外でお茶を飲み、本を読む。週末には最近ほとんどがバーべキューになってしまう。イベントが盛り沢山です。そんなに広い場所が必要なわけではありません。また不便を進めているわけでもありません。私の場合は、冬の快適性を少しだけ犠牲にしました。そしてバリヤフリーもやめました。その代わり楽しい刺激的な家になったと満足しています。もちろん人により捨てるものが違うでしょう。収納はたっぷり欲しかったが、この際思いきって片付けをしよう。そしていっそのことものが増えない家庭を目指そう。そう考えた瞬間に家が変わってきます。

建築でも大切なことはやはり腹八分なのです。くれぐれも栄養過多の住宅にならないように気をつけましょう。
こんな事を言うと仕事が減らないか心配です。

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